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住まいのコラム >> 第 47 回 イエトンウィークリーコラムバックナンバーへ

住まいのコラム 更新日:
2008.07.01
住まいのコラム
■“家事動線”が悪くて、不満を持っている人は意外に多い
■減少していた定借住宅が、やや増加の兆し?
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“家事動線”が悪くて、不満を持っている人は意外に多い

 ファミリー層では、主婦が間取り選びの主導権を握っているともいわれます。「最新のシステムキッチンが付いているか」「子どもを見守り、家族で会話をしやすいカウンターキッチンかどうか」など、家庭にいる時間が多い主婦の視点が反映されるからでしょう。
 でも、近頃では専業主婦のいる4人家族が必ずしも標準的ではないようで、夫婦2人だったり、ファミリーでも共働きだったり。そんな家族構成の変化を反映してか、家事に対する意識も変わってきているようです。

 トステム住宅研究所の調査によると、家事に負担を感じる人の割合がかなり高いことが分かりました。371人のミセスに対するアンケートで、「非常に負担を感じている」(16%)と「ある程度負担を感じている」(51%)を合わせると、全体の3分の2の人が負担感を持っているのです。
 その理由は「誰かにほめられることがない」「家事の量が多い」「家事動線が悪い」などなど。

“家事動線”とは、住まいの中で炊事・洗濯・掃除などの一連の家事をするときの動きのルートを意味します。キッチンや洗面所などの各スペースが機能的につながっていて、スムーズに動きやすいかなどがポイントです。間取りの善し悪しが、家事の負担感に大きく影響していることがわかります。

 同調査では、家事をラクにするための間取りへの配慮として、もっとも重要な“家事動線”はどこかについても聞いています(図1参照)。結果は「キッチンから洗面室(洗濯機置き場)まで」が36%で第1位。調理や食器洗いなどの炊事をしながら洗濯をすることが多いため、キッチンと洗面室の結びつき方が大きいのです。
 次いで「洗面所から物干場まで」の割合が高め。重い洗濯物を持って移動する距離が長いと、不便なうえに疲労度が違うからでしょう。

 家事動線への不満をまとめると、図2のように、「長さ」「狭さ」「つながり方」が関係しているようです。逆にいえば、家事動線はなるべく短く、家族の生活動線とバッティングしないような通路の広さ、つながり方がポイントであることが分かります。

 家事をするのは毎日のことだけに、ちょっとした不便さが大きな負担となってきます。住まいを選ぶときは、リビングの広さや設備の豪華さだけでなく、しっかり家事動線の善し悪しをチェックしておきたいものです。

 
 
 
減少していた定借住宅が、やや増加の兆し?
 土地を一定期間借りた後に更新なしで返還する契約方法を定期借地権(定借)といいます。定借付きの一戸建てやマンションの場合、土地分が借地権になる分だけ価格が安くなり、取得しやすくなるのがメリットです。
 
 1992年に借地借家法の改正で定借制度ができ、バブル以降、地価の高い時期に普及し始めました。90年代半ば頃から定借住宅の供給量が増え、2000年前後までは全国で年間5000戸前後を維持していましたが、03年からガクンと減少。06年には1000戸台まで落ち込みました。地価下落と低金利で、所有権でも十分に手が届くようになったからです。

 ただ、ここ数年の地価高騰やマンション価格の上昇もあって、07年は2000戸弱まで回復。再び増加の兆しが見えてきたことが国土交通省の『全国定期借地権付住宅の供給実績調査』で明らかになっています。特に分譲マンションが大幅に増加したことが寄与しました。首都圏のマンションでは、都心で大型物件が出るなど、過去最高水準に達しました。

 定借住宅は、土地や床面面積が所有権住宅より広いのが魅力のひとつ。たとえば一戸建ての敷地面積は、所有権の場合が約125平米程度なのに対して、定借は200平米を超えています。延べ床面積も3割程度広め。それでいて、定借一戸建ての平均価格はこれまでの累計で2500万円を切り、同規模の所有権価格の約57%の割合。4割以上も安くなっています。

 定借一戸建ての月額地代は平均2万7000円程度。一時金として支払う保証金は、2000年頃まで600〜700万円でしたが、その後は下がり始め、07年は227万円まで減少しました。より取得しやすい設定になっているといえそうです。

 分譲住宅は一戸建て、マンションともに売れ行きは鈍っています。地価や建築コストがアップし、分譲価格が高めにシフトしているからです。かといって大幅な値下げはしにくい状況です。
 その意味では、所有権より割安な価格帯で販売可能な定借住宅のメリットが改めて見直され、今後も供給が増えるかもしれません。