ファミリー層では、主婦が間取り選びの主導権を握っているともいわれます。「最新のシステムキッチンが付いているか」「子どもを見守り、家族で会話をしやすいカウンターキッチンかどうか」など、家庭にいる時間が多い主婦の視点が反映されるからでしょう。
でも、近頃では専業主婦のいる4人家族が必ずしも標準的ではないようで、夫婦2人だったり、ファミリーでも共働きだったり。そんな家族構成の変化を反映してか、家事に対する意識も変わってきているようです。
トステム住宅研究所の調査によると、家事に負担を感じる人の割合がかなり高いことが分かりました。371人のミセスに対するアンケートで、「非常に負担を感じている」(16%)と「ある程度負担を感じている」(51%)を合わせると、全体の3分の2の人が負担感を持っているのです。
その理由は「誰かにほめられることがない」「家事の量が多い」「家事動線が悪い」などなど。
“家事動線”とは、住まいの中で炊事・洗濯・掃除などの一連の家事をするときの動きのルートを意味します。キッチンや洗面所などの各スペースが機能的につながっていて、スムーズに動きやすいかなどがポイントです。間取りの善し悪しが、家事の負担感に大きく影響していることがわかります。
同調査では、家事をラクにするための間取りへの配慮として、もっとも重要な“家事動線”はどこかについても聞いています(図1参照)。結果は「キッチンから洗面室(洗濯機置き場)まで」が36%で第1位。調理や食器洗いなどの炊事をしながら洗濯をすることが多いため、キッチンと洗面室の結びつき方が大きいのです。
次いで「洗面所から物干場まで」の割合が高め。重い洗濯物を持って移動する距離が長いと、不便なうえに疲労度が違うからでしょう。
家事動線への不満をまとめると、図2のように、「長さ」「狭さ」「つながり方」が関係しているようです。逆にいえば、家事動線はなるべく短く、家族の生活動線とバッティングしないような通路の広さ、つながり方がポイントであることが分かります。
家事をするのは毎日のことだけに、ちょっとした不便さが大きな負担となってきます。住まいを選ぶときは、リビングの広さや設備の豪華さだけでなく、しっかり家事動線の善し悪しをチェックしておきたいものです。
|