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住まいのコラム >> 第 44 回 イエトンウィークリーコラムバックナンバーへ

住まいのコラム 更新日:
2008.04.01
住まいのコラム
■東京の住宅価格は、世界のトップ10圏外
■「200年住宅法案」策定、住まい選びの新たな基準に
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東京の住宅価格は、世界のトップ10圏外

 「東京の地価は世界一高い」といわれたのは、今は昔の話。バブル崩壊以降、日本の地価や住宅価格が下がり続ける一方で、欧米やアジアでは好景気を背景に不動産価格が上昇してきました。日本も都心部ではここ数年で少し持ち直していますが、世界の水準から見ると決して高くはないようです。むしろ、相対的には割安ともいえるかもしれません。

 (社)日本不動産鑑定協会の「2007年世界地価等調査」を見ると世界の状況がよくわかります。世界15カ国23都市の住宅価格や賃料を調査したもので、都心から概ね1時間以内に一戸建て住宅や集合住宅が集積している居住環境の良好な地域が対象。このうち、マンション価格を為替レートで換算して比較したのがグラフ1のデータです(一部の都市を省略)。東京を100とした場合の指数で示してあります。

 東京は下から数えたほうが早い12位。トップのニューヨークは東京の5倍以上です。香港やシンガポールは東京の4.5倍。ロンドン、パリ、フランクフルトなどのヨーロッパにも遅れを取っています。いつのまにか大きく水を開けられているようです。
 
 かろうじて北京や上海、ソウルより上回っていますが、台北には追い抜かれ、成長著しいアジア圏にもかなり迫られています。同じ日本の大阪や名古屋は、既に中国よりも格下になりました。
 もっとも、アメリカのサブプライムローン問題が引き金となり世界的に経済が低迷していますので、今後はある程度まで差が縮まるなど、状勢が塗り変わる可能性もあります。

 ちなみに、都心商業地の賃料が一番高いのは、なんと台北。2位がロンドン、3位が北京で、東京は第4位です。今や、1国内の市場だけで不動産価格も賃料が決まるわけではありません。今、どこが注目され、世界のマネーがどこに集まっているのか。経済のダイナミズムが、こんなデータの中から読みとれるかもしれません。

 
 
 
「200年住宅法案」策定、住まい選びの新たな基準に

 「200年住宅」がいよいよ動き始めました。2007年5月に自民党が発表した「200年住宅ビジョン」をキッカケに、世代を超えて住み継がれる寿命の長い住宅を目指す動きが活溌になり、そのための法整備の一環として「長期優良住宅普及促進法案」が策定されたのです(08年2月26日に閣議決定)。

 構造や設備などのハードと、維持管理の仕組みづくりなどのソフトの両面から長期的に使い続けられる住宅の認定基準を作り、金融や税制面での支援をすることが骨子。スクラップ&ビルドによる資源の無駄遣いや経済的ロスを減らし、中古ストックの有効活用を図るのが狙いです。国や地方自治体に対して普及促進の努力義務も課しています。

 認定基準案には、構造躯体の耐久性や耐震性、メンテナンスや設備更新のしやすい設計や空間の確保、設計図書や補修情報を記録した住宅履歴書の保管、柔軟に間取りを変えられるフレキシビリティ、省エネルギー性能の向上、住環境や景観への配慮など、7つの項目が採り入れられるようです(表1)。

 税制面のバックアップとしては、08年度税制改正に、登録免許税・不動産取得税・固定資産税の軽減措置など、いわゆる「200年住宅促進税制」が盛り込まれました(表2参照)。その他、リフォームの支援体制、超長期住宅向けの新しいローンの枠組みの整備なども検討課題として挙げられています。

 実際に200年保つ住宅ができるかどうかはともかく、こうした基準を反映した住まいなら、地球環境への負荷や長い目で見た場合のライフサイクルコストが減り、資産価値の向上にもつながってきます。
 これからの住まい選びにとって、有力な新基準の一つになるでしょう。