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住まいのコラム >> 第 48 回 イエトンウィークリーコラムバックナンバーへ

住まいのコラム 更新日:
2008.08.05
住まいのコラム
■10年保証をサポートする保険制度がスタート
■路線価が3年連続上昇するが、実勢地価は調整へ
最新号 バックナンバー イエトンウィークリーコラムバックナンバー

10年保証をサポートする保険制度がスタート

 マイホームに長く安心して住むうえで、一番気になることの一つがアフターケアではないでしょうか。それを強力にバックアップする保険制度が、この7月からスタートしました。

 その内容を説明する前に、まず、法的なアフター保証の制度について復習しておきましょう。
 2000年4月に施行された品質確保促進法では、主要な構造部分や雨漏り対策などへの10年保証(瑕疵担保責任)を新築住宅の供給業者に義務づけました。瑕疵とは、建物を引き渡されたときにはわからなかった「隠れた欠陥」のこと。引き渡し後に、基礎や柱・梁などの構造耐力上重要な部分や、雨水が浸入しないように防水すべき部分に不具合が出た場合に、業者の負担で補修をしてくれるという制度です。

 新築住宅には必ずこの10年保証が付いているとはいえ、業者が経営不振で補修工事に対応できなかったり、倒産してしまったりすれば、実質的に保証は受けられません。これでは消費者に不安が残ります。

 こうした問題を解消するために、「住宅瑕疵担保履行法(特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律)」が‘07年5月に制定されました。この法律は、 ‘09年10月以降に引き渡しをする新築住宅から、住宅事業者に対して10年保証を間違いなく履行するための「保険への加入」、または「保証金の供託」を義務付けたもの。仮に不具合が発生したときに業者が倒産していても、保険や保証金でカバーしてくれるというわけです。

 これが冒頭に紹介した保険で、正式には「住宅瑕疵担保責任保険」と呼ばれています。住宅事業者が国交省の指定する住宅瑕疵担保責任保険法人との間で、住宅1件ごとに保険契約を結ぶのが基本。保険料は、事業者の企業規模、住宅の床面積や保険金額によって異なります。ある保険法人の場合、床面積120平米の一戸建て住宅で7万円弱でした。
 瑕疵担保責任にかかわる補修が発生した場合に、保険が支払われます。しくみは図1の通り。

 この保険を扱う保険法人が国交省から指定されました。7月末現在の保険法人は、(財)住宅保証機構、(株)住宅あんしん保証、ハウスプラス住宅保証(株)、(株)日本住宅保証検査機構の4つ。先行して指定を受けた前2機関が、この7月1日から保険の取り扱いをスタートしました。後の2機関も8月から開始予定です。

 保険金が支払われる補償対象は、図2のように直接的な費用以外に調査費用や引越し代なども含まれます。ただし、住宅事業者などの故意や重大な過失、自然災害、地盤沈下などによって生じた損害に対しては保険金が支払われないことに注意してください。

 ‘09年10月以前に引き渡される住宅の場合、保険への加入は任意となります。年内に着工する小規模なマンションや一戸建てなどの場合、保険に加入しているケースと加入していないケースが出てくるかもしれません。ただ、できれば加入してくれる業者を選んだほうがより安心といえるでしょう。

 なお「供託」は、供給戸数に応じた現金を法務局などに提出して、それを瑕疵担保責任という債務を履行するための保証金として用いる制度です。

 
 
 
路線価が3年連続上昇するが、実勢地価は調整へ
 ‘08年度の路線価が国税庁から7月1日に発表され、3年連続で上昇していることがわかりました。路線価は、土地に対する相続税などの計算の基になる公的な地価指標のひとつ。全国平均で10%上昇し、昨年の8.6%よりもアップしました。三大都市圏ではすべての地域でプラス。東京圏、名古屋圏は2桁台の上昇です。最高路線価の上昇率ナンバーワンは39.8%の仙台市。横浜市や大阪市でも30%台後半を記録するなど、全国の主要都市で大幅なアップを示しています。

 これらの数字を見ると、地価が加熱気味であるかのように感じられます。1年ほど前には、都心部で「路線価の3〜4倍」の価格で取り引きされたといったニュースが飛び交っていました。
 しかし、現在の実勢価格が上昇基調にあるわけではありません。路線価の調査時点はその年の1月1日で、4月に発表される公示地価の8割を目安に設定されています。つまり発表まで半年以上のギャップがあり、その後の地価動向は反映されていないのです。

 実際には、アメリカのサブプライムローン問題がクローズアップされ始めた‘07年秋から土地取引に翳りが出ており、都心部を中心に頭打ちの状況になっています。
 国交省が四半期ごとに行う全国主要地点の地価調査では、‘08年の第1四半期に値下がりし始めた地点も出ています(図4参照)。たとえば東京圏の地価上昇は、‘07年第4四半期(10〜12月)には40地点でしたが、‘08年第1四半期(1〜3月)は20地点へと半減。しかも上昇率が低下しています。
 同じく横ばいは3地点から20地点へ急増。‘07年にはなかった下落地点が‘08年には3地点登場しています。

 路線価についても、東京都区部や大阪・京都府では昨年より上昇率が低下しました。地価状勢を見る一つの指標としての路線価にも、地価の変調が現れているといえるでしょう。

 とはいえ、路線価が実勢価格に近い動きになるにはタイムラグがあります。路線価はまだまだ来年も上がる可能性があるのです。そうなると、実勢価格が下がっているのに、路線価は上がり続けるという状況が出てくるかもしれません。路線価が下がらなければ、相続税や贈与税も上がります。現実とは裏腹に、税金の負担感が増してくるおそれがあるわけです。
 今後、地価の実勢価格と併せて、路線価の動きを注意深くウォッチングしていく必要がありそうです。