住まいのコラム >> イエトンウィークリーコラム第52回 |
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バブル崩壊以降、生産拠点の海外移転が続き、わが国から工場が次々に姿を消していきました。その跡地が再開発されるとともに、土壌汚染の実態が明らかになってきました。 環境省のまとめでは、環境基準を超えていることが判明した事例は、98年度から年間100件を超えるようになり、2000年度は134件もありました。汚染された地域では住民の健康への影響が心配されています。 新聞に載った事例では、大阪市の公団の高層マンション工事現場から、紫色をした地下水と油まみれの土が見つかりました。調査したところ、最大で環境基準の210倍の鉛、同28倍のセレン(窯業や殺虫剤の製造などに用いる化学物質)などが土から検出されました。そこはかつて化学肥料の工場だったのです。周辺住民までを大きな不安に陥れたのは言うまでもありません。 |
土壌汚染リスクを評価し、浄化のプランニングを行うランドソリューション(株)・知野進一社長はこう言っています。 「ほとんどすべての工場跡地や資材置き場の跡は汚染のリスクを抱えています」 いま住まいを求めている人たちは、常にこうしたリスクにさらされているということです。どうしたら土壌汚染から身を守ることができるのでしょうか。
来年1月には、再開発される土地の汚染調査や安全対策を義務付ける土壌汚染対策法が施行されますが、この法律は、どの程度の効力を持つのでしょうか。 「この対策法は自治体条例の後追いをする形でできましたが、内容的には条例と同程度かむしろ緩いものです。ですから法律ができたからといって、急に何かが変るものではありませんし、ミニ開発の宅地などにまで規制の網がかかることもあまり期待できないのではないでしょうか」 と知野社長は話しています。 |
この土壌汚染の問題、これからは土地の資産価値の評価に大きくかかわってきます。したがって大手開発業者はすでに、同社のようなリスク評価会社に依頼するなどして、積極的に取り組むようになっています。しかし私たちにはまだまだ、どの物件がきちんと対処されたものなのかどうかわかりません。
それについて知野社長は、「売り主に聞くのが一番」と言います。重要事項説明書に書いてあればよし、そうでなければ土壌を調査したのか、適切な対策を講じたのかについて「書類に記してもらうのがよいでしょう」とアドバイスしています。 住宅や土地を購入するときは「土地の履歴書」が付いていて、初めて安心できる。そんな時代になったと言えそうです。 |